超精密加工技術コラム | 超精密加工・研削加工ソリューション | 高広工業

Technical Column

超精密加工 技術コラム

精密旋盤加工とは?加工精度を出すポイントを解説

精密旋盤加工とは、高い回転精度を持つ主軸と振動遮断を備えた旋盤を用い、数μm単位の精度を追求する加工方法です。ワークを回転させて刃具で削る原理は一般的な旋盤加工と同じですが、設備だけでなく、芯出し、保持方法、治具、刃具、加工条件、温度、測定までを丁寧に管理します。

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精密旋盤加工と一般的な旋盤加工の違い

一般的な旋盤加工との違いは、主軸の回転精度、外部振動への対策、芯出し、保持方法、刃具選定、測定を含めた加工全体の管理基準です。

比較項目一般的な旋盤加工精密旋盤加工
主な目的所定の寸法・形状に加工数μm単位の形状精度と
加工面を追求
設備汎用旋盤、NC旋盤など高精度主軸・振動遮断機構を備えた旋盤
管理項目寸法、工具摩耗、送り、回転数振動、温度、芯出し、保持、
治具、刃具、測定
主な対象一般的な丸物部品エアスピンドル部品、
高精度な内外径・R形状など

精密旋盤加工で対応できる形状・材質

精密旋盤加工は、外径、内径、端面、溝、テーパ、円弧補間によるR形状など、回転対称形状に適しています。主な対象は次のとおりです。

  • エアスピンドル、スピンドル、シャフト、軸受部品
  • 光学系部品、高精度な内径・R形状部品
  • SKD系材料、S45Cなどの鉄系材料
  • 無電解ニッケルめっき後に仕上げる部品
  • 異なる材質を焼きばめした複合部品

高広工業が保有する超精密NC旋盤UPL-1Kの加工範囲はφ300×130mmです。形状、保持方法、材質、硬度、要求精度を確認したうえで対応可否を判断します。

刃具は材質に応じて使い分けます。アルミなどの非鉄金属やめっき層にはダイヤモンド工具、SKDやS45Cなどの鉄系材料にはCBN工具などを選定します。ダイヤモンドは鉄との化学反応で摩耗しやすいため、鉄系材料には適切な工具選定が欠かせません。

精密旋盤加工の精度を左右する5つのポイント

1.主軸精度と除振

UPL-1Kはエアベアリング主軸を採用し、空気膜によって摩擦や回転時の振動を抑えます。機械本体の除振機構により、床や周辺設備から伝わる振動の影響も低減します。

2.芯出し

ワーク取付時に芯がずれると、機械本来の精度を引き出せません。既存の内径を基準に仕上げる場合は、内径と主軸回転中心を数μm単位で合わせます。

3.保持と治具設計

薄肉部品は、チャックの把握力だけでも変形します。加工後の形状変化を防ぐため、把握力を抑えながら安定して保持できる専用治具を設計します。

4.刃具と加工条件

材質、形状、面粗度、切削抵抗を踏まえ、刃具材質やノーズR、切込み量、送り、回転数を選定します。

5.温度管理と測定

機械とワークは温度によって伸縮します。加工・測定時の温度を管理し、真円度、円筒度、直角度、面粗度などを要求仕様に合わせて測定します。

精密旋盤加工と研削加工との使い分け

精密旋盤加工は、研削加工の代わりになる万能な工法ではありません。焼入れ鋼の高精度仕上げでは研削加工が適する場合が多い一方、砥石が目詰まりしやすい材料、比較的軟らかいめっき層、異材を組み合わせた部品、R形状を一工程で仕上げたい部品では、精密旋盤が有効です。

高広工業は旋盤加工と研削加工の両方に対応しているため、加工法を先に決めるのではなく、材質、硬度、形状、要求精度、面粗度、数量から適切な工程を検討します。

精密旋盤加工は高広工業へご相談ください

高広工業は、加工範囲φ300×130mmの超精密NC旋盤UPL-1Kを保有しています。エアベアリング主軸と除振機構に、研削加工で培った芯出し、専用治具設計、材質に応じた刃具選定を組み合わせ、数μm単位の形状精度を追求します。

エアスピンドル関連部品、光学系部品、精密な内外径・R形状、SKD系材料、めっき後の仕上げなど、他の加工方法で精度や加工時間に課題がある部品もご相談ください。

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